「キャナイ ハブ ア ブランケット プリーズ(毛布をください)」
どうしよう! 私のお客さんは英語が出来るんだ、、、
と真剣にこの時は悩んだ、今考えればトラベル英会話の「機内編」には必ず乗っている文例だったのに、当時はこんなことでさえビビってしまうほど、私は「ダメ添乗員」だったのだ。
食事のサービスも終わりやっと一息ついた頃、機内がいっきに寒くなり、ある忘れ物にやっと気づく私。
「上着がない! ジャケットがない!、、、」
先輩の添乗員から、「暑い国に行く時ほど、現地は冷房がきついので、上着を忘れないように」と注意を受けたのを、すっかり忘れていて、手荷物にもスーツケースの中にも入れていないことを思い出したのだ。
周りを見ると、私のお客さんはみんな何かしらの上着を羽織っている。
上着一枚持ってきていないおバカさんは、添乗員一人だったというわけね、、、
とにもかくにも飛行機は無事、ホノルル国際空港に到着した。
機内を一歩出た時、少し湿ったような何ともいえない花々の香りに包まれた。日差しは強いが暑さに対する不快感はまったくない。
これが、ハワイなんだね!
やったぁ〜!
ついに私はハワイにやって来たんだ!
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