あの時、もう少し私に知識があれば、添乗員の実態を知っていれば、、、選ばなかった仕事かも知れないって思ったりもするが、このときの私は、旅行なんて祖父母のところに行くぐらいで、なんの興味もなかったから、団体旅行がどんなものかさっぱり理解していなかった。
「とりあえず旅行について行って、チョコチョコって手続きするだけで、一日4,000円もらえる。私にもできそうな仕事。」という大見当違いを犯した。お客さんにいろいろと要求されたり、文句を言われることも考えなかったし、飛行機もホテルもパーフェクトに用意されているものだと信じていた。
とにもかくにも、こうして私の12年あまりの「添乗員」生活は、わずか10分の面接で決まってしまったのだ。
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